大将軍とは?方位と遊行日と対処法

こんにちはタツノトシです。

先祖から四代にわたり、方位の神さまに仕えることを生業としています。

大将軍とは、方位の神「八将神(はっしょうじん)」の一つ。地の四方を司ると伝えられ古くから信仰を集めると同時に、「凶神」と恐れられる神さまでもあります。

大将軍が所在する方角を「三年塞がり」とよび、この方角に向かって建築、転居、縁談、出産、土を動かすなどをすれば災厄を招くと言われます。

そのため大将軍信仰が根強く残る山形県では、三年塞がりの方角のために下水道工事を断ったり、造園業者に木を切るのを断れるケースもあるそうです。

しかし、「三年塞がりであるから建築や旅行ができない」といって、年が明けるのを待ったり、大将軍の遊行日を狙う必要はありません。

大将軍の留守の間を狙おうとする考えを改めて、土の神さまとして敬って願い届けて行えば、かえってお守りを受けられます。本記事では、暦神「大将軍」について解説いたします。

目次

令和3年(2021)の大将軍の方位と遊行日

大将軍は三年に1度、北、東、西、南の順(時計まわり)に所在する方位を移します。12年で一周するためにその年の十二支からも導きだせます。

大将軍の方位

今和3年(2021)はうし年なので西の方角で、2022年(とら年)から2024年(たつ年)の三年間は北の方角に移動します。

大将軍が所在する方位は年ごとに決まっていますが、「遊行」といって5日のあいだ別の方角に移動します。

大将軍が移動する遊行日には、四季から算出する方法と日干支から算出する方法があります。以下は網羅性の高い日干支からの算出した2021年の方角別の遊行日で、下記に該当する日はその方角に大将軍が所在します。


1月4日~8日
3月5日~9日
5月4日~8日
7月3日~7日
9月1日~5日
10月31日~11月4日
12月30日~翌年1月3日


1月16日~20日
3月17日~21日
5月16日~20日
7月15日~19日
9月13日~17日
11月12日~16日


1月28日~2月1日
3月29日~4月2日
5月28日~6月1日
7月27日~30日
9月25日~29日
11月24日~28日

西
2021年は西に所在するので、西に遊行することはありません。

中央(家内)

2月9日~13日
4月10日~14日
6月9日~13日
8月8日~12日
10月7日~10日
12月6日~10日

甲子の日から五日間は東、丙子の日から五日間は南、庚子の日から五日間は西、壬子の日から五日間は北、戊子の日から五日間は中央(家内)という法則で遊行します。

お祓いよりも願うこと

大将軍が所在する方角に向かって建築、引っ越し、結婚、土を動かしたりすることを恐れて遊行日を狙って行ったり、お祓いをして除けようとする方もいます。

しかし、遊行日を狙って事を行うことは大将軍の留守を狙うようなものです。

人間に例えて言えば、5日間家を留守にしたあいだに、勝手に敷地を使われていたら不満に思い蹴散らしたくもなるでしょう。

大将軍が遊行している隙を狙って、後で断りも言わずに知らん顔をするのは大変なご無礼なのです。

また、大将軍は悪い神と言って方位除けやお祓いをしますが、
大将軍とは別の名を「土田命(つちだのみこと)」と呼び、遊行して四方を守る神です。

「お土地を貸してください」と言って願い届ければ、当たりはつけずにお守りくださる神さまです。

地を守る神は「金神」、土田を守る神は「大将軍」です。悪神凶神と言って恐れ避けずに、正直に願い届ければおかげを授ける神さまです。
金光大神

金神は悪神邪神であると恐れをなして、「逃げとけ、よけとけ、回っとけ」と言うが、それはいけない。お断りとお願いとをさしていただけ。 嫌うてよける精神と、金神さまのご地内に建てさしてもらうという精神と、どちらがよいか比べてみて、よいと思えばよい方をせよ。

金神とは「地の神」【凶神と恐れられた方位神が福神になった経緯】

方位を自由にできる

方位断りを行えば、暗剣殺、本命的殺などの凶方位、
金神や大将軍などの方位神からの凶作用を受けることなく、
旅行、引っ越し、建築など安心して都合の良いように行えます。

方位断りを行えば、暗剣殺、本命的殺などの凶方位、金神や大将軍などの方位神からの凶作用を受けることなく、旅行、引っ越し、建築など安心して都合の良いように行えます。

大将軍は八将神の大将

土田の神「大将軍」は地の神「鬼門金神」の第一の眷属(けんぞく)です。

眷属とは神社でいえば八幡さまの鳩、稲荷さまの狐、金毘羅さまの蟹などの神さまとの特別な関係にあるものを指します。

また、大将軍さまは八将金神(八将神)の大将。八将金神とは大将軍をはじめ大歳たいさい大陰だいおん歳刑さいきょう歳破さいは歳殺さいせつ黄幡おうばん豹尾ひょうびの八神です。

金神と言えば、巡り金神、大金神、姫金神が有名ですが、ロクサン金神、日金神、時金神、月金神、熊王子など金神は星の数ほどあるとも伝えられます。

金神乃宮では、これらの神々と大将軍と共に「大将軍不残金神だいしょうぐんのこらずこんじん」とお祀りしています。大将軍さまのご縁日は毎月の三日です。

金神の所在する方位【2021】

大将軍の逸話

むかし岡山県倉敷天城にある酒屋が、二十何間(一間は1.82m)かの蔵を建てようとしたところ、方位家に「蔵を建ててはならない」と言われてしまいます。

当時は建築を行う際に方位を見てもらい、大将軍や金神の所在する方位を避けるのが常識です。方位家に建ててはいけないと言われれば、大工も恐ろしがって建てることはできません。

困り果てた酒屋にある人が助言をします。
「金神さまをお祀りしている大谷の金光大神へ参ってお断りしてすれば建てることができる」
これを聞いた酒屋は急いで金光大神(こんこうだいじん)のもとへ訪ねて、蔵の建築について話しました。

金光大神

三年ふさがりでもかまわない

酒屋

資材の買い入れも済んでいるので、どうにでも建てさしてもらいたのですが、どうすればよいでしょうか?

金光大神

ご祈念やお初穂で成就するのではない。話を聞いてわかればよい。大工が入って準備の出来た日を吉日と思って建てればよい。うちからでも拝んでせよと教えてやれ。

酒屋はこの話を聞いて喜んで帰りました。

大工が酒屋に「どうでしたか?」と聞いたので、酒屋は「大将軍がいる方角を三年ふさがりと言って人は避けるけれど、方角や日柄は自分の都合の良いようにしてかまわない、方位や日柄を見るよりも金神さまに願い届けて建築を行うこと」との教えを伝えます。

酒屋の話を聞くや否や大工と家内は「それはいけない、専門の方位家に鑑定してもらおう」と猛反対。酒屋はそれに負けてしぶしぶ方位を見てもらいました。

「三日よけて、何月の何日の何時から建築をはじめ、いついつまでに棟上げをしなければいけない」方位家は蔵の建築について事細かに指示を出します。
大工は方位家の言われる通りに蔵の建築に取り掛かりました。

蔵の建築は順調に進んでいるように見えましたが、建て終わろうする寸前で地震が起きて蔵は内々へ倒れてしまいます。

幸い作業中の大工は地震に驚いて蔵から降りたため、誰ひとり怪我をした者はいませんでした。

主人は、「あれだけ大きな建物が倒れて誰も怪我をしなかったのはただ事ではない、神のおかげである」と言って喜んで酒を出しましたが、気味悪がって飲む者はいません。

酒屋はもう一度、金光大神のもとへ参って、事の次第を話ました。

酒屋

建物が内側へ倒れたので、柱は全て駄目になってしまいましたが、怪我人がでなかったのがおかげでした。しかし、是非とも建てなければならないのですが

金光大神

神さまの教えどおりにしなかったのであるからしかたはないが、後々のことははじめの教えどおりにすれば、おかげが受けられ繁盛さしてもらえる。

と言われ、くわえて「見てもらった先生が悪いのではない。先生は本にあるとおりを言ったのであって、そのとおりにすればよいのであるが、そのとおりにできないから、たおれるようなことになったのである。それゆえ、先生を悪く言うのではない。この教えと先生の方とが敵になるようなことにしてはならない」と言われました。

以上が大将軍の留守を狙ったつもりがかえって蔵が倒れるようになったという逸話でした。この話は口伝えなのでその後、酒屋がどうなったのかは残念ながら分かりません。

金光大神のもとには、この酒屋のように方位に悩む人がたくさん訪ねてきたそうです。そのような参拝者に対して、方位を見て良し悪しを言うよりも、方位を司る地の神さまにお願い申してさせてもらえば繁昌すると伝えました。

大将軍が所在する方角を三年ふさがりと言って避けるよりも、願い届けてその方角を自由に使わせてもらいましょう。

悪いことをしていると警察が来たら道を避けなければなりませんが、その身に曇りがなければ避ける必要はありません。

何をするにもひとこと願い届けて行えば、神さまから叱られることはないのです。今回は以上です。

金光大神

三年ふさがりとか回り金神とかいうが、よく考えてみよ。ふさがっている間は普請ができないと言う。そうして、留守に普請をしている。人間にしても、そうされると、帰って来た時に、私の留守に普請をして不都合ではないかと、小言を言うであろう。神さまでも同じことで留守をねらって、後、知らん顔をしていてはお叱りを受ける。断わっておいてすれば神さまは守ってくださる

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